公演名:
吉田誠 クラリネット・リサイタル “五つの記憶”
Scene 4 《回帰》〜1894年、リヒテンタールのクララ・シューマン邸にて
日時:
2019年2月21日(木)開演19:00 (開場18:30)
会場:
王子ホール(東京・銀座4丁目)
出演:
クラリネット:吉田 誠
ピアノ:小菅 優
曲目:
ブラームス:5つのリート Op. 105 より 第1曲 《調べのように私を通り抜ける》
ブラームス:5つのリート Op. 107 より 第3曲 《乙女は語る》
ブラームス:5つのリート Op. 106 より 第3曲 《霜が降りて》
ブラームス:5つのリート Op. 107 より 第5曲 《乙女の歌》
ブラームス:5つのリート Op. 105 より 第2曲 《私の眠りはますます浅くなり》
ブラームス:クラリネット・ソナタ第1番 ヘ短調 Op.120-1
休憩
ブラームス:クラリネット・ソナタ 第2番 変ホ長調 Op.120-2
シューマン:幻想小曲集 Op.73
チケット料金:全席指定・5,000円(税込)
チケット取扱い:
王子ホールチケットセンター03-3567-9990(営業時間:月曜〜金曜10:00〜18:00 定休日:土曜・日曜・祝日)
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコート : 138-639 )http://pia.jp/
ローソンチケット 0570-000-407(オペレーター)
0570-084-003(Lコート : 33362 ) http://l-tike.com/
イープラス http://eplus.jp/
お問合せ:
サンライズプロモーション東京 0570−00−3337(10:00-18:00)
主催: MIYAZAWA & Co.
後援:一般社団法人日本クラリネット協会
*未就学児童の入場不可。
*都合により、出演者・曲目が変更となる場合がございます。ご了承ください。
聴きどころ
吉田誠クラリネット・リサイタル「5つの記憶」の第4回は、『回帰』と題し、世界が認める若き巨匠ピアニストの小菅優さんを迎え、ブラームスのクラリネット・ソナタの私的な初演日―1894年11月13日―にクララ・シューマン邸で行われたサロン・コンサートと同じプログラムを再現します。
このプログラムは既にドイツ、フランス、スイス、オーストリアで小菅さんと共に演奏を重ね、日本でも聴いて頂ける機会に恵まれた事を感謝しています。
ロベルト・シューマン、クララ・ヴィークそしてヨハネス・ブラームスについての手記は数多く、彼らの手紙や近しい人物の証言が幸運にも多く残っています。クララが晩年に家族と住んでいたリヒテンタールという街は、バーデン・バーデン中心部から程近く、小川と緑に囲まれた、 まさにリヒテンタール(光の谷の意)という名の通りの美しい風景が広がって います。ブラームスも晩年この街に居を構え、クララ邸にはヴァイオリニスト のヨアヒムを始め、数多くの優れた音楽家が集まり、私的な音楽会が毎日の様 に行われていた事がクララの孫、フェルディナントが残した「ブラームスとクララ・シューマ ン」という本に記されています。クラリネットのマスターピースであるブラームスの「クラリット・ソナタ」は、晩年のブラームスに再び創作意欲を掻き立てさせたクラリネットの名手、リヒャルト・ミュールフェルトのために作曲されました。公式な初演の前にクララ邸でこの2曲のソナタをミュールフェルトとブラームス自身のピアノにより披露された際、クララはロベルト・シューマンが作曲したクラリネットとピアノのための作品「幻想小曲集」に想いを巡らせ、「もしロベルトが生きていてミュールフェルトの演奏を聴けたのならば、クラリネットという楽器にこれまでと完全に異なる印象を受けたでしょう!」と感激し、 この2つの傑作のソナタに次いでシューマンの「幻想小曲集」をクララとミュールフェルトの演奏で再演した事が記録に残っています。この私的な音楽会の冒頭にはブラームスの晩年の歌曲も演奏された事も明らかになっています。1894年11月13 日、音楽と愛に溢れた小さなサロンへのトリビュートとして、クララ邸で行われたコンサート・プログラムをそのままの順番で、王子ホールという親密な空間で再現したいと考えています。
吉田誠